saunastory’s blog

サウナ施設を巡る旅をお届けします。読んでる皆様が整えますように。

【第3話-1】広島の熱波とお好み焼きを喰らえ!【ニュージャパンEX】

あちちちちぇぇぇ!!!!


俺は今、防御力0の全裸で熱々の暴風にさらされている。
灼熱地獄にでも迷い込んだ気分だ。


「すまない!先に失礼するぞ少佐!!無事でいてくれよ!」
「安心しろ軍曹!某もすぐに撤収するーーー!!」
ここは地獄でも戦場でもない。サウナ室である。
 
俺の名前は轟大車輪。
名前に車が5つ付くが、車種はポルシェ以外覚えれない男だ。

そんな俺を嘲笑うように、 俺のまわりをうようよと目障りに飛び回るのは、全長30㎝ ほどのぶさいく面の狸。
こいつはサウナ神と呼ばれる「トタッチ」である。
とあるきっかけで轟に憑依することとなり、 ともに全国のサウナ施設を駆け巡っている。
 
そして俺は今、3年ぶりに会う親友とサウナに来ている。
「うひょ、久しぶりだなぁ轟ぃ。元気してたかぁ?あ、爪楊枝いる?」
「いらねぇよ。」
 
彼の名前は豪炎寺 火斗志。
ぼさぼさの髪の毛に、しわが付きまくりの服を着用。
陰キャラの極みと思いきや、 意外とコミュニケーション能力は高い方だ。
そして何といっても彼の最大のトレンドマークは剛毛極めし「 胸毛」である。
 
轟とは、同じ中高一貫の男子高に通っていた。
6年間、クラスが同じだったのに加え、 互いにどこかシンパシーを感じ合ったのか年月が経ってもずっと仲が良い。
 
ゴールデンウイーク、 轟同様に豪炎寺も地元広島に帰省していたため日程を合わせ、 サウナに行くことにした。
 
「ってか、豪炎寺。今、何の仕事してんの?」
「あぁ、拙者 留年したからまだ大学生じゃわ笑」
「おいって笑 ちゃんと大学行けって!」
「うひょ、サウナ行く以外に外出なんて絶対しないね!」
「(あぁ、またこいつ留年するやん)」
 
なんて話をしながら、広島の繫華街を歩く。
 
繫華街の一角に突如現れる青色の看板にでかでかと書かれた「 サウナ」の文字。
 
「うひょひょい、我らが楽園に着きましたなぁ。軍曹~。」
「あぁ、少佐。突撃しやすか?」
「あたぼうよ。行くぞぅ!」
「ニュージャパンEX」に入店する。
 
受付を済ませお金を払うと、ロッカーキーがもらえる。
そして、エレベーターで4階のロッカールームに行き館内着に着替える。
 
「相変わらずの濃い胸毛じゃのぉ」
「すごいじゃろ。豪炎寺ブラックホールとでも呼んでくれ。」
 
そんな豪炎寺の胸毛に猫のようなやつが絡まっていた。
 
「え、豪炎寺お前、、胸毛に猫絡まってるぞ.」
「ぎゃははは!!」
あまりに絡まってるので大爆笑するトタッチ。
 
「おひょ、まさかこいつが見えるのか??お主もGSだったとは奇遇だな。」
  
GSとは、GOD SOUNARの略称で、サウナ神が憑依した人間のことを指す。
 
「この猫ぽいやつは『カルピー』。そこのトタッチ同様、 サウナ神だぜ。」
「うぅ、めそめそ。僕はカルピー。よ、よよ、よろしくぅ。」
 
照れながらボソボソと自己紹介するカルピー。
それを見たトタッチ。
 
「うりゃあああ!!クヨクヨしてんじゃねぇ!! 何がめそめそだい!自分で言うやつがいるかぁぁぁ!!」
「ひええええ、ずびばぜん~~~」
 
今にも泣きそうなカルピーは豪炎寺の胸毛に隠れる。
 
「おいおい、あんまりカルピーいじめたるなよ、、、 ってかお前ら知り合いなのか??」
「うむ、2000年前にフィンランドのとあるサウナから僕ちんら サウナ神は誕生したんでい。ゆーたら兄弟だよん。」
「なるほど、てかお前らそんな昔から存在してたのか。」
驚く轟。
 
 
「うひょ、話は後でもゆっくりできるし、 とっととサウナ行きましょや」
と、いい豪炎寺らは階段を上がり浴場へ行く。
 
「おお!なんかなんかヨーロッパにありそうな宮殿感あるなぁ」
身体を洗い、露天風呂に浸かる。
 
「あぁ、二匹とも風呂浸かるととろけるんだ」
トタッチとカルピーは風呂の水面に顔の輪郭のみを残してプカプカ 浮いている。
 
「うひょ、十分温まったし サウナへ参ろうではないか!」
「出撃じゃーーー!!!」
轟たちは高温サウナへ行く。

 

後半に続く.......